こまめにチェックしてる?車のタイヤの空気圧について調べました!
2016/02/17
kaori7
「丸くて、黒い」その形を100年以上も変えていないタイヤ。しかし、その構造は格段に進化しています。少しでもタイヤの構造を知り、タイヤを大切に扱うことが安全で快適なカーライフを楽しむことにつながるのではないでしょうか。今回はタイヤの構造を紹介しましょう。
タイヤにゴムが使われ始めたのは1867年、今から僅か150年程前からです。当初はゴムの輪を車輪の外周にとりつけた、いわゆるソリッドタイヤというものでした。1914年の第一次大戦の軍用車もまだ、ソリッドタイヤが使用されており、最高速度は30㎞/h程度、長く走ると熱でゴムが焼け、煙が出たとのことです。
ゴムタイヤの構造(断面)
今のような「タイヤ」に使われているゴムを発見したのは、あの有名なイタリアの探検家コロンブスです。
現在の空気入りタイヤが生まれたのは1888年、英の獣医ダンロップが息子の自転車タイヤに使ったのがはじめてとされています。
それでは、今回のテーマ「タイヤの構造」を紹介しましょう。
タイヤの骨組み(カーカス)の違いによって、タイヤは「ラジアル構造」と「バイアス構造」の2つに分けられます。
タイヤの構造「ラジアル構造」
構造:カーカス(骨格)がタイヤの中心から放射状に配置され、ベルトで締め付ける。
メリット:高速耐久性、発熱が少ない、グリップ力、操縦安定性、転がり抵抗小、耐摩耗性
用途: 乗用車のほとんど
タイヤの構造「バイアス構造」
構造:カーカスを斜めに配置し、逆方向に複数重ね、ブレーカーで締め付ける。
メリット:居住性、価格
用途: トラック、バス
タイヤの構造「チューブレス構造」
チューブレスタイヤは、タイヤ内部が「インナーライナー」というゴムシートで覆われています。インナーライナーがチューブと同じ役割りを果たすのでチューブは必要ありません。現在の乗用車はチューブレスタイヤが常識となっています。それはパンクしても急激に空気が漏れないというメリットがあるからです。
しかし、なかなかタイヤのパンクに気付かすにタイヤそのものに致命的なダメージを与えるというデメリットもあります。
タイヤの構造は、トレッド部、ショルダー部、サイドウォール部、ビード部に大別され、ゴム層やベルト、カーカス、ビードワイヤーなどによって構成されています。その中身は、多大な荷重を支えながら高速で回転し、発熱や外部からの衝撃を受け止めながら、空気の漏れを防ぎ、熱を逃がすなど、たいへん緻密な構造になっています。
タイヤの構造「ラジアル構造のチューブレス構造タイヤの断面」
・トレッド部:タイヤが路面と接触する部分です。路面からの衝撃や外傷からタイヤ内部を守ります。表面には各種のトレッドパターンが刻まれ、グリップや排水、摩耗の抑制といった性能を発揮します。
・ショルダー部:タイヤの肩に当たる部分で、カーカスを保護するとともに走行時に発生する熱を放出します。
・サイドウォール部:タイヤのなかで最も屈曲が大きい部分です。カーカスを保護し、伸びを防ぎます。表面にはタイヤサイズや偏平率、速度記号などの情報が刻印されています。
・ビード部:ホイールと結合される部分で、空気を充填した際にタイヤをリムに固定し密封します。
・ビードワイヤー:チールワイヤーを束ねてゴムで被覆したリング状の補強部材です。カーカスコードの引っ張りを受け止めてリムに固定します。
・カーカス:タイヤの骨格を形成するゴムで被覆したコード層の部分です。荷重や衝撃、空気圧などに耐える役目を担っています。
インナーライナー:チューブレスタイヤの内面に貼り付けられるゴム層の部分です。気密保持性を確保します。
ベルト:ラジアルタイヤに配されるトレッドとカーカスのあいだのコード層です。カーカスを締めつけて、トレッドの剛性を高めます。
これら各構造の強さ、ベルトの張り、ゴムの質などを調整する事で、乗り心地や車の操縦性、静粛性やタイヤの寿命など、タイヤの性格を決める事ができます。
タイヤには路面と接する部分(トレッド)にトレッドパターンと呼ばれる模様が立体的に刻まれています。その模様(パターンデザイン)は、タイヤにとって重要な役割を持っており、用途に応じて大きく4つに分類されています。
リブ型
操縦性、安定性が良い。
ころがり抵抗が少ない。
タイヤ音が小さい。
ラグ型
駆動力、制動力が優れています。
非舗装路でのけん引力が優れています。
リブラグ型
リブ型とラグ型を併用したもので両方の特徴を合わせ持っています。
ブロック型
積雪路、泥ねい路用として多く使用されます。
駆動力、制動力が優れています。
実際のタイヤのパターンデザインでは、用途や発揮する性能の重要度などにより、いずれかのパターンを基本に他のパターンを組み合わせたり、さらに左右で非対称にしたり、方向性(進行方向が決められたもの)を設けたりしますから、複雑なパターンデザインとなり、ひと目では分かりにくくなっています。
タイヤの構造について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。どこかのタイヤメーカーのコピーですが、「タイヤは命を乗せている」と言うのがありました。車が路面に接触している部分はタイヤだけです。それもタイヤ1本当たりの路面への接触面積はわずか葉書1枚分なのです。いかにタイヤが大事なものか感じ取っていただけたと思います。
もっとタイヤのことを知り、もっともっとこまめにタイヤを点検し、安全運転に努めましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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