試乗できない幻のスポーツカー!?ホンダS360とはどんな車?
2015/12/15
ゴンタ
ライバルのフェラーリ 458 イタリアをターゲットに開発され、F1で長年培ってきたマクラーレンのテクノロジーを1台の車に凝縮したスーパーカーMP4-12C。そのMP4-12Cの試乗をレポートします。また試乗での評価も検証したいと思います。
初めにMP4-12Cとはどのような車なのか紹介します。試乗についてはこの後から検証していきます。
MP4-12Cは年間約1,000台のペースで、2011年から2014年まで生産されましたが、同年4月に生産終了が発表され、後継モデルの650Sへと引き継がれました。MP4-12Cのラインアップはクーペとスパイダーがあり、日本では2012年から販売開始され、2015年2月で販売終了しました。
ボディはマクラーレン独自の俗にバスタブ型と言われる、ワンピース構造のカーボンファイバー製です。その超軽量ボディと新開発の3.8L V8エンジンにより、ハイパフォーマンスを誇るスーパーカーです。「フェラーリ キラー」とも呼ばれ、スーパーカーファンの羨望の的となりました。
一方MP4-12Cのスタイリング、特にフロントビューは控えめな印象で、人によってはやぼったい、アグレッシブさがないと言われ評価が分かれるところでした。この点は後継モデルの650Sで、フロングリルのデザインが一新され、その評価も一新されたと言われています。
8.54km/L
EU複合サイクル燃費がどういうものかよく分かりませんが、スーパーカーでこの燃費は立派ですね。
MP4-12C クーペ 約2800万円
MP4-12C スパイダー 約3000万円
それではMP4-12Cの試乗レポートを見ていきましょう。まずはMP4-12Cの動力性能や走行性能など、試乗した人の意見を聞いてみましょう。
■3.8L V型8気筒 ツインターボエンジン
・最高出力 625馬力
・最大トルク 61.2kgf·m
■ミッション 7速DCT
■駆動方式 MR
MP4-12Cはこのパワートレインと強靭な足回りで、0-100 km/h 加速 3.1秒、最高速度 330km/hという圧倒的なパフォーマンスを誇ります。まさにスーパーカーの名に恥じない数値ですね。
MP4-12Cのサスペンションは、油圧ラインで結ばれた4つのダンパーが、車体の傾きをコントロールし、強靭な足回りとして作用してくれます。このサスペンションシステムはプロアクティブ・シャシー・コントロール(PCC)と呼ばれ、マクラーレン独自の技術です。これによって市街地からサーキットまで、縦横無尽な走行を可能にしてくれます。
7速DCTはステアリングのパドルシフトにより変速させますが、シームレス シフト ギアボックス(SSG)によって一段とスムーズで素早い変速を約束してくれます。リアのダウンフォースを増大させるエアブレーキと、内側後輪にブレーキをかけてアンダーステアを防ぎ、車体の向きを変えてくれるブレーキステアなどの働きで、試乗中のコーナリング時には抜群の安定性見せてくれました。
試乗していて一番感じたのが、MP4-12Cの乗り心地の素晴らしさです。メルセデスSクラスに匹敵すると言えばオーバーでしょうが、スムーズで柔らかい乗り心地を提供してくれます。このMP4-12Cのサスペンションは高速道路でもワインディングロードでも、凸凹を吸収して常に車体をフラットに保ってくれます。およそスーパーカーらしからぬその乗り心地には、試乗してみて正直驚きでした。
しかし、ひとたびドライブモードを「スポーツ」モードに変えると、その足回りの堅さはそれまでのセダンのソフトさから一変します。まさにスーパーカーの本領発揮という走りを楽しめます。今まで試乗してきた中で、これほど硬軟様変わりする足回りを持ったスーパーカーは経験がありません。
続いてMP4-12Cのインテリアについて、試乗した人の評価を見てみましょう。MP4-12Cに試乗した人はインテリアについてどう思ったのでしょうか。
試乗のためMP4-12Cのコクピットに乗り込むと、人工スエード張りのシートは実に座り心地が良いです。太った人や大柄な人は車内に乗り込む時にかなり苦労するかも知れません。またそのシート位置の低さと、試乗中の前方視界の良さは特筆ものです。思い切り低いところに座っているのですが、ダッシュボード上部は目線よりもさらに低く、何も視界を遮るものがありません。
MP4-12Cのインストルメントパネルはタコメーターを中心に、スピードメーターが右側に、車両状態などを表示する液晶ディスプレイが左側に配されています。センターコンソールにある液晶ディスプレイは珍しい縦型で、操作スイッチ類も機能的に配置されています。実にシンプルなインパネまわりだというのが、試乗しての第一印象です。
MP4-12Cに試乗してインテリア全体を見た感想は、やはりスポーツカーらしくてシンプルだということです。でも決してチープ感はなく、それなりの高級感も十分に感じました。
最後にMP4-12Cに試乗した人の生の声を掲載します。
試乗してみて、軽い。驚くほど軽い。なんだか本物のレーシング・カーに乗って、公道を走っているかのようなクルマとの一体感がある。どんなステアリングの微妙な操作にも、正確に反応し、その分だけノーズが向きを変える。ハンドリングのダイヤルをノーマルにしていても十分にハンドリングはシャープだが、さらにスポーツからトラックへと切り替えていくと、足が硬さを増すのと比例して驚くほど切れ味が鋭くなっていく。
べた踏みして625psを与えられた試乗中のMP4-12Cは、無鉄砲に加速し、0-160km/h加速、6.7秒を記録する。0-400mは11.1秒、通過時スピードは211.6km/hに達する。さらに0-1000mは20秒フラットという記録だ。闘争本能をむき出しにしたMP4-12Cは、この世のものとは思えぬ速さで突き進む。細かいことは分析マニアに任せるとして、いずれにしろ、ナンバー・プレート付きのクルマで全開のMP4-12Cについていけるものは、まずないだろう。それほどMP4-12Cのエグゾーストサウンドは感動的だ。
抑えめのエンジンサウンド、スイッチ類を完全に排したステアリングホイール、整理統合された操作系など、表面上はF1マシンとオーバーラップする部分の少ないMP4-12C。しかしそこには間違いなく、マクラーレンがモータースポーツ活動を通じて培ってきた骨太な思想が反映されている。100分の1秒を競うレーシングマシンに求められるのはクイックなハンドリングでも官能的なサウンドでもなく、ドライバーが自信をもって「踏んでいける」こと。試乗中のMP4-12Cにもこれが強く感じられた。マクラーレンにとって扱いづらさは「悪」なのだ。
MP4-12Cの試乗を通していろいろな意見を聞くことが出来ました。試乗した人たちは総じてそのパフォーマンスに驚いていましたが、すでにMP4-12Cは販売終了となり、後継の650Sが販売されています。650Sの試乗でもMP4-12Cよりさらに良い評価がされていますが、今でもMP4-12Cの方が好きだという人も多いのではないでしょうか。
以上、MP4-12Cの試乗レポートを検証してみました。マクラーレンファンの参考になれば幸いです。
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